けやきの森の通販 餅つき臼と杵の製造販売、もちつき道具専門店

臼の取り扱い説明

臼は天然木を使用しておりますので、どんな臼でも時間の経過とともに必ずと言って良いほどヒビが入ったり、カビが生えたりします。それはごく当たり前のことなのです。
ただし、管理の仕方しだいでは最小限ヒビ割れやカビを押さえることができます。
特に購入直後から2年くらいは注意深く点検、手入れすることが大切です。
良く管理された臼は二代・三代と受け継ぐことが出来るほど長持ちする物なのです。

Q商品を受け取ったらまずどうしたらよいでしょうか?
A
商品を受け取りましたら、まず梱包を解いてください。梱包したままですとカビの原因となります、すぐに使用する場合は、下記Q&Aを参考に使用前の準備をしてください。


Q新品の臼を使用前にすることは?
A
新品の臼にはまだ樹木のヤニ・アクなどの樹脂が残っておりますので、アク抜きをする必要があります、そのまま使用するとお餅に色が付いてしまいます。
アク抜きをするには、使用の1〜3日前から臼の穴の中に熱湯を入れてください、しばらくすると入れたお湯が茶色に変色します、お湯の温度が下がったらタワシでゴシゴシと擦り洗いをしてお湯を入れ替えてください、何度か繰り返しますと徐々に色は薄くなります、あくまでも目安ですが合計10回ほどは行ってください。
ただし何度行っても無色透明になることは樹木の性質上ありません。
また樹脂は木材を守る成分でもあるため長期間にわたりお湯(水)を張ることは避けてください。
杵はバケツなどにお湯を入れてつけ置き洗いすると良いです、
臼にお湯を入れている場合はその中に入れておいても良いです。
また、臼や杵の木の香りが気になる場合は適量の重曹をクレンザーのようにしてゴシゴシ擦るのを繰り返すと効果的です。
購入後間もない新しい臼は何度洗っても水がにごったり欅独特のにおいがしますが、樹液の色、香りですので無害です。また最初の餅つきの時は少しお餅に色が付く場合もあります。


Q毎回の使用前の準備はどのようにするのでしょうか?
A
餅つきの2日前には臼を保管場所から取り出し、中をたわしなどできれいに洗います。
その後臼に水を馴染ませるため、水を張って一晩おいといてください。
杵も同様にバケツなどに水をいれその中に一晩浸してください。
餅つきの直前には熱湯を張って臼を温めておきましょう。


Q臼に水を張ると水漏れします?
A
木臼に水を張ると必ず多少の水漏れはします。
木臼に限らず木製品には必ず木目(導管)があります、木目(導管)を良く見ると細かい穴がたくさん並んでいます、ほとんどの臼の水漏れはこの木目(導管)を伝わって底部に流れ出ます。
長時間水を張れば木目が膨らんで水漏れがなくなる場合もあります。
また大きなヒビからすぐに水漏れする場合はタオルや布巾でヒビをふさいで頻繁に水を追加してください。
基本的に臼の穴の中の半分くらいが湿っていれば餅つきには影響はありません。


Qヒビの入りにくい臼の保管方法について教えてください
A
使用後は、きれいに中を洗いよく拭き取った後、日が当たらない、風が当たらない場所で1〜2日ほど乾かしてください。見た目で濡れていないようでしたら保管しても大丈夫です。
乾燥期間が長いとヒビが発生します。

保管場所は極度に乾燥しないよう涼しくて比較的暗い倉庫などにお願いします、昔で言う蔵(土蔵)のような適度に湿度と低温状態が保たれている場所が最適です。冷暖房のある場所や日光が当たる場所、風が当たる場所、高温になる場所は厳禁です、ただし極端にジメジメしたところですとカビの原因になります。

保管方法は、まず臼をたる木(細い角材)2本の上に乗せます。その後極度に乾燥しないように毛布などの布を掛けとくと良いでしょう。杵も同様に毛布などを掛けといてください。ビニールシートは湿気が逃げないためカビの原因になりますので、使用しないでください。

頻繁に観察して時々アルコール消毒液を臼内部にたっぷりと噴霧してください、カビはもちろんですが、ヒビ割れを防止する効果もあります。または臼内部に食塩を塗り付けておくこともヒビやカビに有効です。

木は本来ヒビが入る性質があります。お届けしてから臼には必ず大なり小なりヒビは入る物とご理解ください、大きくヒビが発生して水をためることが出来なくとも臼の穴のお餅が入る部分が濡れていれば使用できます。


Qカビが生えないようにするには?また生えたらどうしたら良いですか?
A
地域にもよりますが5月〜7月の梅雨時は特にカビが発生しやすいです。カビが生えないようにするには、その時期は特に湿度に注意をして保管しましょう。
使用後のデンプン質の残留がカビの原因にもなります。使用後はとにかくきれいに洗いましょう。
カビが発生した場合の対処法(いくつかご紹介いたします。)
1.初期段階のカビは洗えばすぐに落ちます。
2.食塩を臼内部に多めに塗り付けてください、浸透圧の関係でカビが生えにくくなります。食塩を使用しない場合はアルコール消毒液を頻繁に臼内部に噴霧しておく事はカビ防止には有効です。
3.米とぎ汁を一晩入れてからたわしでゴシゴシこする。
4.適量の重曹を入れてクレンザーのように少しの水を加え、たわしでゴシゴシこする。重曹は臭いも取れます。
5.サンドペーパー(紙やすり)150番くらいでこする。

表面のカビは落ちても木についたシミは落ちにくいです。アルコール消毒液や熱湯で消毒してから使用しましょう。
キッチンハイターなどを適量の水で薄めて臼の穴の中に入れます、消毒にはなりますが乾くまで少し臭いが残ります。
また、保存時に竹炭(木炭でも可)を中に入れてみたら湿気を吸ってカビが生えにくいことも分かりました。


Qカビとヒビの関係について
A
保管方法でもっとも難しいのがカビとヒビの関係です。矛盾しますがカビが入らないためには出来るだけ乾燥した場所に保管しますが、ヒビには注意が必要です。また逆にヒビが入らないためには出来るだけ乾燥しない比較的湿度の高い場所に保管します。
カビが生えない場所はヒビが入りやすく、ヒビが入らない場所はカビが生えやすくなります。
1年を通しての保管場所の環境を良く考えて、こまめに観察し最適な保管をすればとても長持ちします。


Q購入後、割れた場合の補償はあるのですか?
A
ご購入6ヶ月以内にフチが大きく割れた場合のみ(小ヒビは不可)無償で修理いたします。メールにて写真添付の上ご相談ください。写真を見て判断します。
保管状況によってはお断りする場合もございます。


Q天然木の場合、虫に喰われる心配はないのでしょうか?
A
臼の場合、天然木を丸ごと使用して製造するため、当初からキクイムシ等が入っている場合がありますが、どうしても食品を扱う品(餅をつく道具)のため外側のみ最小限の消毒しかしておりません。
万が一新たに虫または虫穴を確認しましたら、市販のキクイムシ専用の殺虫剤(ノズル付)で時々虫穴を消毒してください。


Qどのようになったら修理が必要でしょうか?
A
どのような臼でも、月日の経過とともに割れたり傷みがでますが、外見上の問題は別にしてすぐに修理が必要な場合はあまりないようです。
「大きく割れて水がすぐに漏れてしまう」、「餅をついていて木屑が混じってしまう」などの症状がでたら修理が必要になります。
購入直後から2年くらいの臼はとてもヒビ割れしやすくなっております。極端に餅つきに影響がなければ我慢してそのまま使用していただき、購入後2〜5年目あたりに修理すれば木も落ち着いてとても長持ちします。


当店の保管方法について(参考)
当店では比較的湿度が高くどちらかと言うとヒビよりもカビが発生しやすい場所で保管しています。
臼内部を頻繁にアルコール消毒液で消毒しておりほとんどカビは発生しません、またアルコールで適度の湿度を与えているためヒビも発生しにくくなっているようです。
頻繁にアルコール消毒が難しい場合は、食塩を臼内部に多めに塗り浸けてください、浸透圧の関係でカビが生えにくくなります、ヒビ防止にも有効です。
一般の方はヒビを修理するのは難しいですが、初期段階のカビはすぐに洗えば誰でも簡単に落とすことが出来るため比較的湿度が高めの場所が良いと思います。
臼は一年に一度しか使用しなくても、頻繁に見てあげることで驚くほど長く使用出来る物です。
カビが生えそうな時だけでなく乾燥してひび割れが入りそうな時も、霧吹きなどでアルコール消毒液を与えてください。特に最初の1〜2年くらいは注意深く見てください。ほったらかしの臼や管理の悪い臼は必ずヒビが入ったりカビが発生したりします。



臼と杵をいつまでも大切に使用していただくための杵の使用方法

※当店の杵の特徴
杵は製造する職人やメーカーによって、色々な形、重さ、材質があります、当店では欅の臼の対して同じ欅の杵を製造販売しております。
杵を選ぶ場合、大事なのは先端の形です、どうしても杵のイメージは先端が丸まっている形を思い浮かべる人もおりますが、先端が丸まっているとどうしてもお餅をつく時にお餅を突き破り臼に当たります、当店の杵の先端は割と平らな部分が多く、角だけを丸めているような形となっております。
お餅をつく時に、点でつくのではなく面でつくイメージで製造しております、この形の杵を使用すると、お餅を面でつくためペッタンペッタンと良い音がでます。

※杵の破損を防ぐには
1.使用前にはお湯で何度か洗います、その後バケツなどに水を張り十分水分を吸わせてください、水分を含むことにより木質に粘りが出て破損しにくくなります。
2.臼の中央の比較的平らな場所のお餅のあるところを、力を入れないで杵の重さでまっすぐに落とすようについてください、その際杵の柄は水平に。
3.餅つきの音は非常に大事です、必ず音に注意してついてください。 ペッタンペッタンはOK  ガツンガツンはNGです。ガツンガツンと木と木がぶつかっている音がするときは、臼の真ん中よりずれてついているか、またはお餅をついているつもりでも、力を入れすぎて杵が餅を突き破って臼に当たっています、また衝撃を和らげるために必ず臼の下にはむしろなどを敷いてください。

※杵のヒビについて
杵は割れ止めのための塗装はしておりません、そのため当初より細かいヒビが入っている場合がございます。
また購入直後から環境の変化や乾燥具合などで徐々にヒビは発生しますが、ご了承ください。
通常のヒビでしたら、問題なく使用できます、使用前に十分水分を吸収させることにより軽度のヒビは塞がります。
使用後は水分を吸っているため生木に近い状態となり、急激な乾燥には十分注意が必要です。※暖房のある場所、直射日光、風の当たる場所は厳禁です。

※保管について
保管は暖房のある場所や直射日光や風が当たる場所などは厳禁です。
極度の乾燥を防ぐため保管する際は毛布などに杵の頭部分を包んで、涼しい倉庫などに保管するとよいでしょう。

※杵の柄の緩みについて
杵の柄の穴は乾燥などにより常に収縮を繰り返しております、しばらく使用しない場合など杵の柄が緩んでいる場合があります、そのような時は叩いて差し込んで下さい、柄の末端部は太くなっていますので反対側には抜けない構造になっております。
また使用前日に柄の取付け部分も水に浸しておくことにより緩みがなくなります。

※ご自分でもできる修理について
ヒビよりも餅つき時の衝撃による先のささくれや欠けには十分ご注意してください。
木くずが発生するようでしたら、傷んだ先端をノコギリで切り角をノミで落とせば短くなるまで何度も修理して使用できます。